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【十勝へのメッセージ-企業トップに聞く-】WILLER 村瀬茂高社長

  • 2017年3月21日 13時00分



「観光」と「移動」を革新
道内でレストランバスを

 旅行会社のWILLER(本社大阪)は、都市間バス運行業務をはじめ、自治体や企業と連携した地域活性化事業の企画など、「移動と観光」を切り口に幅広い業務を展開する。1階にキッチン、2階に展望できる食卓仕様の座席を備え、点在する観光地を巡り地域の食を楽しむ「レストランバス」は、全国各地で運行し、新たな仕掛けとして話題に。「世界中の人の移動にバリューイノベーション(価値の革新)を」と掲げる村瀬茂高社長に聞いた。

<むらせ・しげたか>
 1963年名古屋市生まれ。愛知学院大学卒。日本の主要100都市を結ぶ高速バスネットワークを構築し、新市場を創造した。2015年4月から「京都丹後鉄道」を運行、地域商社設立など新たな領域にもアプローチする。

旅行関連に新市場
 -創業からこれまでの歩みを。
 30歳のときに大阪で旅行会社を創業した。宿泊施設や飛行機を手配する業務ではなく、若者向けに出会いと交流の場となるレジャープランを企画販売した。夏はマリンレジャー、冬はスキーなどを商品化し、全国から参加者を集めた。

 インターネットの普及に危機感を覚え、業務転換した。ローコストキャリアで移動範囲を広げようと、格安都市間バスを運行し、若い世代を中心に人気を集める。フェリー会社39社、90社の路線バス会社と連携し、全国で予約できるポータルサイトも運営する。

 -「交通」ではなく「移動」を強調する理由と特に注力する事業は。
 交通は画一的、限定的だが、移動は自由で広がりがある。「世界中の人が世界中の隅々まで行ける」をビジネスに落とし込む。「景色」「食べ物」など、マチはいろいろな魅力から成り立つが、地方では点在して容易に行けないので、結び付ける役割を目指す。単発のツアー商品ではなくプラットフォーム化し、各地域に当てはめるイメージだ。

 インバウンド(訪日外国人旅行者)対応にも力を入れている。台湾全土の高速バス路線数のうち95%を運行するバス会社の國光客運グループと業務提携した。互いに同じ乗車方式で、国内旅行感覚でバスを利用できる。2030年までは世界の海外旅行客が増加し続けるというデータもある。東京五輪・パラリンピックの20年ではなく30年を見据えた事業を進める。

WILLERが今月披露した「レストランバス」の2号車。座席が食卓仕様で、食事を楽しみながら観光地巡りができる

 -北海道・十勝との関わりや印象は。
 スノーピークの山井太社長から十勝の良さを聞いていた。昨年12月のセミナーで野村文吾さん(十勝バス社長)に対面し、「話題の十勝の人だ」とすぐにあいさつした。バス、タクシー、観光資源など地域のコンテンツを結び付けビジネスに生かす手腕は先駆的だ。

 他にはない雄大な景色は十勝の財産。人同士のつながりが強く、部外者でも「近寄りやすい」雰囲気は強みだ。観光とは「おもてなし」の言葉に代表されるように「頭を下げて迎え入れる」だけではない。地域の人が地元に誇りを持ち伝えることが原点だ。それが地方創生にもつながる。

 -今後の展開を。
 レストランバスを北海道で実現させたい。今夏の運行に向けて地域の協力者と準備を進めている。北海道はエリアごとに違う魅力があり、複数の運行プランを考え、十勝も候補地。実施地域では地元客が半分を占め、地元の良さを再発見している。旅行者と地域住民との交流の場にもしたい。

 北海道は地域ごとに物語があり、主要観光地を急いで巡る従来型ツアーでは利用者の満足は得られない。道東、道北などの分け方から、道東でも特に十勝・帯広などに細分化して、ディープに楽しむ仕組みづくりを考える時期では。移動手段を革新化させる当社が、そのお手伝いをできれば。(原山知寿子)

<WILLER>
 1994年にWILLER TRAVEL(旧西日本ツアーズ)として設立。東京-大阪など大都市間の格安高速バスを毎日21路線・280便運行し、乗客数は273万人(2015年実績)。グループ社員数736人(15年12月現在)。資本金3000万円。グループ売上高172億円(15年)。

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