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【若林聖子の遊楽ナビ】エンタメ編:映画「永い言い訳」 西川美和監督インタビュー

  • 2016年10月7日 12時53分

わだかまり抱えた別れ描く 自らの小説映画化
 映画「永い言い訳」が14日から全国公開されます。この作品は、「おくりびと」以来7年ぶりの映画主演となる本木雅弘さんを迎え、直木賞候補となった自らの小説を映画化したもの。予期せず家族を失った者たちは、どのように人生を取り戻すのか-。人を愛することの「素晴らしさと歯がゆさ」を考えさせられる、この秋にぴったりの映画です。脚本も担当した西川美和監督にインタビューしました。

道内ではディノスシネマズ札幌や同旭川、ユナイテッド・シネマ札幌の3カ所で公開

 -本作が生まれたきっかけは。
 2011年の震災が起きた後、しばらく思っていたんです。誰しも予期しない別れは訪れて、その瞬間が必ずしも幸せな関係性とは限らないと。そのわだかまりを心に持ちながら、また新たな出会いの中で人生を過ごす。誰にも言えないような、苦しい関係の終わり方をした人の物語をいずれ書いてみたい、そう思ったのが発端です。

 -本木さんを主役に選んだきっかけは。
 小説を書いた後にキャスティングをゼロから考えました。本木さんはシブがき隊の頃から見ていましたが、二枚目でありながら、チャーミングでやんちゃさもある。いつかお声掛けしたいなぁと思っていたのですが、今回は役柄と年齢がぴったりだと思いまして。繊細だけど憎めないかわいさがあるというか。人間らしい方に、人間らしい役を演じてもらえました。

 撮影中は座長のように出演者をまとめ、全身全霊で作品に取り組んでくださり、本当に感謝しています。

「これまでの自分の思いや実体験が色濃く投影された作品だと思う」と話す西川監督

 -予告編では不倫相手と密会中に妻を亡くし、「これっぽちも泣けない」というシーンから始まります。監督が考える大人の男女の恋愛や関係性とは。
 難しい質問ですね…。人の関係性というのは変わっていく。映画の中の幸夫と夏子がいい例で、単純に好きだったはずなのに、いつの間にか背を向け合って互いが一番傷つくことをぶつけてしまう。それを立て直すのは至難の技。本木さんも言っていましたが、「お互い同じ方向を向いて歩いていく」というのが大事なのかなと思います。

 -十勝を訪れたことはありますか。
 「ディア・ドクター」を作り終えた頃、音楽を担当してくれた「モアリズム」が北海道ツアーに出かけるというので、私も一緒したんです。車で道路を走りながら十勝の広さや自然を感じました。帯広に着いてからは、今はなくなってしまった劇場に足を運んだり、豚丼を食べたり。いい思い出しかないですね。

 -最後に十勝の皆さんに一言お願いします。
 今のところ帯広では公開がなく残念ですが、可能でしたら、ぜひ札幌でご覧いただければうれしいです。よろしくお願いします。

【永い言い訳】
 妻夏子(深津絵里)を亡くした幸夫(本木雅弘)と周囲との不思議な出会いを通して、「あたらしい家族」の物語を描く。出演は、ほかに竹原ピストル、堀内敬子、池松壮亮、黒木華など。帯広で公開予定はない。公式サイトhttp://nagai-iiwake.com/

<にしかわ・みわ>
 1974年広島県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。在学中から映画「ワンダフルライフ」(1999年、是枝裕和監督)にスタッフとして参加。2002年「蛇イチゴ」でオリジナル脚本、監督デビュー。同作品で第58回毎日映画コンクール脚本賞ほか、数々の国内映画賞の新人賞を獲得した。代表作に「ゆれる」(06年)、「ディア・ドクター」(09年)、「夢売るふたり」(12年)など。


<わかばやし・せいこ>
 札幌を中心にフリーでキャスター、ライターなど幅広く活躍。札幌シティガイド、北海道フードマイスター、ジュニア野菜ソムリエの資格も有し、札幌の観光やグルメ事情に詳しい。

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