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【年間キャンペーン とかち 新・働く考】農の現場から 道農業会議佐久間亨事務局長インタビュー

  • 2013年9月14日 14時05分

家族経営協定
ルール確立で永続性守る

 全道的に家族経営協定の締結数は伸びて、道内では6300件ほどとなっている。ただ、農家戸数から考えると、多いとはまだ言えない状況。協定を経て法人化する農家もあれば、協定を経ずに法人化する農家もある。いずれにしても、協定で継承がスムーズに進みやすいことから、われわれは推進している。

 そもそもこの協定は、農業に携わり、働く家族を位置付け、それぞれが農業経営に関わっていくための手段。責任と分配を明確化するため、初期は労働賃金について規定する形が多かったが、その後、役割分担や経営責任、継承、老後の備えなど段階的に内容が発展し、ライフステージに対応するようになった。

 農業で働く環境を考えると、会社勤めとは違い、生産・経営と、天候などの自然、従事者の生活が互いに影響し、混然一体となっている側面が強い。例えば収穫期に、休暇を取っていないからと休めば、収穫が遅れて経営は大打撃を被りかねない。

 こうした中で、家族それぞれが経営に関わりながら自己実現を図り、労働環境を整備していくには、互いによく話し合うことが不可欠になる。

 一方、協定を結ぶと制度上の優遇措置を受けられることから、それを受けることが目的化し、結果的に家族がきちんと話し合いできていないうちに協定を結ぶケースもある。この点は大きな課題と思っている。

 ただ、しっかりとした話し合いを通じて協定を結んだ場合には、農業に携わり働く上での理念が共有される。そして、未分化だった家族関係や働き方が分化・明文化される。つまり、個人の間で交わされたルールが社会化され、社会的責任が生じることになる。

 農業経営の永続性を高めることにもつながり、その先では大きく農業自体の永続性が守られることになる。農業だからこそ、家族の役割分担などをはっきりさせることで、それぞれの人が生き生きと働けるようになるのではないか。(聞き手・井上朋一)

 全道で締結された家族経営協定は2002年の3790件に対し、12年は6296件と1.7倍近くに増加。十勝管内でも02年の1401件から、12年は1719件と1.2倍以上に増えた。12年の十勝の締結件数は道内全体の27.3%を占め、振興局別の内訳では最も多い。

 道農政部によると、特に市町村や農業委員会、農業改良普及センターなどが連携し、組織的に協定締結を推進している地域での増加が特徴的。道農業会議は「十勝にも先進的な内容の締結事例が多くある」としている。




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