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【TPPから見る参院選 十勝の課題】(2)景気・雇用

2013年07月12日 13時31分

トラックに乗り込む運転手。TPPで農業が崩壊すると、周辺産業への影響も大きい

「4万人減」の対策は
乏しい情報 広がる不安

 「地域農業が崩壊すれば、農産物の輸送だけでなく、土地改良など農業土木の仕事も消えてしまう」−。管内のトラック会社社長は、環太平洋連携協定(TPP)が焦点となる今回の参院選の行方に注目する。

 農業を幹にして、各産業が枝葉のように広がる十勝経済。それだけに管内企業のTPPに対する不安は大きい。

 帯広信金が6月に管内中小企業390社を対象に実施したアンケートでは、TPP参加で事業に「悪い影響がある」と回答したのは40%に達し、「良い影響がある」の1%を圧倒した。

 農家やJAなど農業関係者を対象外にした調査で、40%という数字は決して小さくない。「国の財政悪化を背景に、TPPの影響緩和に向けた財政的な手当てを期待できないという思いもあるかもしれない」と同信金地域経済振興部。

 悪い影響を懸念する割合が多いのは、運輸業(71%)、製造業(46%)、卸売業(44%)などで、いずれも農業と深く関わる業種。

 管内ビートを受け入れる日甜芽室工場は「原料のビートがなくなれば工場の存立すら危うくなる」と懸念する。同工場ではピーク時には出入り業者を含め約1000人が就業。こうした人たちの雇用にも影響することは避けられない。

 十勝地区トラック協会によると、管内では286社が約6300台を稼働。就業人口は1万人を数える。同協会の沢本輝之会長は「TPPの中身が具体的に見えず、業界としても対策が立てられない」と、国の積極的な情報開示を訴える。

 「管内の就業者数は4万人減」−。TPP参加で最悪のケースを想定し、十勝総合振興局は2011年、厳しい数字をはじき出した。

 就業者数の減少は、そのまま人口減、地域経済縮小に直結する。これだけの雇用が失われた場合、他の産業で受け皿はあるのだろうか。 

 帯広公共職業安定所(ハローワーク帯広)の玉置靖所長は「受け皿としては建設業、医療・介護の分野が考えられるが、建設業は公共事業の増減に左右される。試算通りになった場合、現状では(失業者が)受け皿からあふれる恐れもある」と指摘している。(深津慶太、長田純一)

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