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【年間キャンペーン とかち 新・働く考】私はこう考える〜若者の就職(4)

2013年04月22日 16時07分

ふじた・かずひさ
 小樽市出身。東海大工学部建築学科卒。1級建築士。教育プラットフォーム(小樽)には、2001年の前身組織の立ち上げから関わる。経済産業省地域自律民間活用型キャリア教育プロジェクト事業総括、道教委キャリアスタートウィーク支援委員会委員などを歴任。50歳。

■NPO法人教育プラットフォーム北海道副理事長 藤田 和久さん
キャリア教育が「処方箋」
 キャリア教育に携わって感じるのが、学校の先生が地域の企業を知らないということ。地元で働きたくても仕事がないので道外に出ていく子もいるが、(地元就職を)希望している子の分の就職先を何とか確保しようという学校側や地域の姿勢が見られない。

求人の開拓必要
 結局、本州の大手企業に就職させてしまい、就職できなかった子は、専門学校や大学に行ってモラトリアム(社会的責任の猶予期間)の機会を得るという実態を見てきている。

 地域の実業高校や教育機関は、地域の産業人材を育てることが使命の一つにあると思う。求人票が来ないから生徒を出せないのではなく、求人開拓も必要だ。地域の企業にも「求人票を出してもどうせ来ない」という諦めがある。そこにミスマッチを感じる。結び付ける人がいないと、互いの「片思い」が続く。穴を埋めるのは学校の役割なのかなと思う。

 こうした中で、インターンシップ(就業体験)は地域の企業の顔を知ることができる大切な機会だ。ここで学校と企業の密接な関係を築けると、その先生が異動しない限りそれは続く。就職の話とか、厚かましいお願いもできるようになる。校長先生が地域の企業回りをしてもいい。

就業体験が就職に
 高校のインターンシップは、そのまま就職につながる場合もある。それなのに、学校も生徒も派遣先の企業を絞り込むときに真剣さが足りない。「やればいい」という消化型、イベント型のキャリア教育が結構まかり通っている。何のためにやるのかという意識付けと、振り返りがないと意味がない。

 以前、公務員志望の大学生を昆布販売店にインターンシップに行かせた。「(期間中の)1カ月で、その会社のためになることをやってよ」と伝えた。商品パッケージを考え、それが売り物になり、そこに就職した。成功体験で目が違う方向に向くこともある。

 インターンシップは、こうしたきっかけづくりにもなる。労働力の提供で終わってはだめだ。「引き受けてもらうだけで大変」という先生の声を聞くが、企業側に「何のためにやっている」ときちんと説明できることが大切。企業側も、この程度ならやらせてあげられる、ということはいくらでもある。

 デフレスパイラルのようなものが、人材面でも札幌を除く道内のほとんどの地域で起きている。仕事がないために子供がよそに出ていき、高齢化が進み、地元の購買力が落ちている。

 キャリア教育の中でいろいろな手法を使い、生徒と学校、保護者を地域の企業とうまく結び付けることで、負の連鎖の解消につながり、最終的に地域が振興していく。キャリア教育は地域再生の最後の処方箋と思って取り組んでいる。(おわり、澤村真理子)



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