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【TPPと十勝 主要団体に聞く】(4)十勝地区農協組合長会会長・有塚利宣氏

2013年03月30日 16時19分

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海外競争は政治の責任
 農業には2つの戦いがある。自然災害と外国農業だ。このうち外国農業との戦いは政治の責任だ。

 環太平洋連携協定(TPP)参加によって日本からプロ農家、専業農家をなくしてしまったら大きな誤りになる。日本では年間4000万トンの食料が必要だが、そのうち1000万トンが国産、3000万トンが輸入だ。食料自給率はカロリー計算で40%、穀物で考えた場合は25%ともっと低い。

 中国は人口が13億人おり、世界の食料を買い集めている。インドは産児制限を取っていないため将来人口は中国を抜いて17億人になるという試算もある。日本政府も世界人口は93億人になるとみている。食料の確保はTPPによってできるのだろうか。世界では食料の安全保障はない。法律よりも政治よりもまずは国民に食べさせないと、略奪や暴動が起きる。

 「十勝川西長いも」が輸出農産物の優等生として例示されることもあるが、栽培面積は管内26万ヘクタールの農地のうちの500ヘクタールしかない。輪作体系の中の一つにすぎない。農業の生産額はJA取扱高(2012年産)で2630億円あるが、「十勝川西長いも」の輸出は6億5000万円だ。それを踏まえて語ってもらわないと輸出の優等生と言われるのも迷惑だ。ナガイモの生産は限定されている。

 国に向けてはTPP断固反対を主張し続けるが、十勝の生産者には十勝農業がなくなるという気にはならないようお願いしたい。そういうことで生産を停滞させてはいけない。国の事業をうまく使って将来の農業の発展につなげなければならない。ただ、TPPに妥協するわけではない。一生懸命に生産力を高め豊かな農村にしたいという思いだ。

 安倍晋三首相は言葉では美しい田園風景、農村文化という。農業は心和む情景をつくるが、生産者が大変な苦難を乗り越え努力をして、こういう環境があることを分かってもらいたい。

 今後もオール十勝で各団体と足並みをそろえて、TPPが批准されるまで反対を強く求めていく。(関坂典生)

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