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【TPPと十勝 主要団体に聞く】(2)帯広消費者協会専務理事・大西正和氏

2013年03月27日 16時16分

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安全や医療 生活に直結
 環太平洋連携協定(TPP)の影響は消費者の生活に直結する。具体的には、食の安全・安心が担保できるか、地域の基幹産業が打撃を受けて地域自体の地盤沈下につながらないか、医療や保険などの分野で消費生活の根幹を揺るがさないか−の各点で、消費者の懸念は強い。

 食の安全に関しては、特に(1)輸入食品の生産時の農薬(2)輸送中に使われるポストハーベスト農薬(3)遺伝子組み換え食品の表示(4)食品添加物−の4点に関わる規制・基準はどうなるかが大きな論点といえる。

 例えば、農産物生産で日本の農薬基準が海外産に対し適用となるのかは疑問。米国で表示義務のない遺伝子組み換え食品も、日本では表示が義務付けられている。

 消費者団体として自由貿易自体は否定しないが、仮に遺伝子組み換え食品が非表示で国内に流通すれば、消費者が自らの判断で食品を選ぶ権利を損ないかねない。これは人権に関わる大きな問題だ。

 十勝は農業が基幹産業であり、仮にTPPで小麦や砂糖(ビート)が打撃を受ければ、輪作体系が崩れて他の作物にも影響を与えかねない。さらに、酪農・畜産への打撃により、畑作と酪農・畜産の間の有機循環も損なわれる。つまり、十勝の消費者が地元産農畜産物を安全・安心だと考える信頼をも崩しかねない。

 また、基幹の農業が壊滅すれば、関連産業だけでなく、地域の全ての産業が影響を受け、雇用減、地域の人口減につながることも心配される。さらに、医療やサービスなども交渉分野に含み、特に医療では国民皆保険制度が揺るがされる事態を考えれば、住民の生命の安全・安心をも損ないかねない。

 こうした中、今後は、何より消費者自身にTPPを深く理解してもらうことが必要だと考えている。「TPPは分からない」という消費者があまりに多いからだ。新年度から新たに勉強会を開く予定だ。消費者にはまず、TPPが単なる農業問題では済まされない、国民生活全般にわたる問題だということを知ってほしいと思う。(井上朋一)

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