HOME 特集 【年間キャンペーン とかち 新・働く考】私のスタイル(4)
   | メール配信登録  twitter facebook |

特集

【年間キャンペーン とかち 新・働く考】私のスタイル(4)

2013年01月06日 14時11分

さまざまな職場での経験を生かし、管内の中小企業向けに業務管理システムの提案を担当する井上さん(塩原真撮影)

ワールドソフト・イーエス勤務
井上晴彦さん(31)=帯広
「次は何を」前向き転職

 帯広市内のマンションの一室。東京に本社があるIT(情報技術)企業の十勝営業所で、パソコンに向かい、スケジュール確認に追われる。システム開発に打ち込む私服姿の他の社員2人とは対照的に、ネクタイを締めた背広姿。企画営業担当として、業務管理システムなどの企画提案を一手に任され、管内の取引先を回る日々を送っている。

一貫してITに
 苫小牧市に生まれ、中学生のときに父親の転勤で帯広に。幕別高校を出て、帯広の情報誌製作会社に9年間勤務。その後、設計事務所、フリーのシステムエンジニアと転職を重ね、昨年6月、自身4つ目の職としてワールドソフト・イーエスに入社した。前の仕事を辞めたことをフェイスブック(FB)で報告、それがたまたま今の会社の社長の目に触れ、誘われた。

 社会に出てこの13年間、仕事は好きなコンピューター関連の業務を一貫して担当できた。それでも新たな場を求めてきたのは、自分なりの生き方も重なってのことだ。「いろいろな世界を見てみたい。それぞれの場で目標を達成し、その上で『次は何を』と考える」。「終身雇用」という日本の慣例は頭にない。「コンピューターに囲まれて仕事ができ、幸せな生活を送れている」と話す。

 コンピューターにのめり込んだのは高2の頃。同級生と一緒に、ハードウエアやプログラムをいじり始めたのがきっかけだ。学校図書館にあったパソコンを使い、休眠中のパソコン同好会を2人で復活させた。学校の端末のシステムを直したことも。「相手の要望に応えてシステムを作る。遊びの中から、仕事の原点を見つけた瞬間だった」

 転職を通して、技術職にはとどまらない貴重な経験もした。「ITで世の中に貢献したい」と飛び込んだフリーの時代には、ハードウエアの製作に加え、営業や経理も自分一人でこなした。「会計を覚えるのは正直、つらかった」と苦しいこともあったが、コンピューターに触れる楽しさが勝った。「今は商談などで、経理の経験が武器になっている。過去の職場で培った人脈も含め、転職がプラスになった部分は多い」

 ただ、不安がないわけではない。「ITの概念が変わって、年齢を重ねるにつれ、ついて行けなくなるかも」。独身。結婚して家族ができれば、これまでの仕事観も変わるかもしれない。

目標は生涯第一線
 人生の目標は「生涯一技術者」を貫くこと。コンピューターにこだわらず、電気工事士やアマチュア無線技士の資格も取った。「決して華やかではないけれど、(どんなことにも対応できる)“小さな町工場の親父さん”になりたい。泥くさくても第一線で働き続けるのが理想」と目を輝かせる。(深津慶太)

 <転職者数>2011年の労働力調査(総務省)によると、過去1年間に転職を経験した人は全国で273万人(就業者全体の4.6%)。男女とも若年層ほど転職者比率が高く、15〜24歳では女性が11.9%、男性が9.6%。11年中に、ハローワーク帯広に在職者でありながら職業相談に訪れた人は延べ3415人いた。


Facebookページに、取材した記者の感想など編集後記を掲載しています。

観光特集(勝毎電子版)
十勝川白鳥大橋ライブカメラ
6~12時 12~18時
14日の十勝の天気
最高気温
2℃
最低気温
-6℃
朝日デジタル

今、なぜ「かちまい」…
ご購読のお申し込み