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【年間キャンペーン とかち 新・働く考】私のスタイル(3)

2013年01月05日 14時03分

     

パソコンに向かい、事務作業に励む男澤さん。自分らしく生きるためには、仕事と家庭の両方が必要という(折原徹也撮影)

オークリーフ牧場社長室経理課長
男澤奈穂美さん(45)=芽室
仕事も家庭も全力投球

 76ヘクタールの広大な敷地に牛舎が並び、のどかな風景が広がるオークリーフ牧場(芽室町平和)。昨年12月、牛舎南側の事務所で男澤さんはパソコンに向かい、同月支給の従業員の給与計算をしていた。視線を画面にとどめたまま、傍らの電卓をたたく。忙しく動く指先には、ネイルアートがきれいに施されていた。

 哺育・育成の同牧場と肥育のHAオークリーフファームの経理全般を担う。素牛の給餌・治療や牛舎移動、去勢などに関するデータ入力、電話応対にお茶くみもこなし、「何でも屋です」と笑顔を見せた。

心の満腹感得る
 帯広市内の専門学校を卒業し、管内の団体に準職員として就職。3年後に正職員になった。当初は「何がしたいわけでもなく、親が敷いたレールの上を走っていた」が、先輩の女性職員との出会いが仕事への意識を変えていった。「仕事はただ黙々とやるだけじゃだめ。いろいろなことに気を回し、フォローし、自分のやったことに対して自信を持つこと」。先輩の姿からそう教わった。後輩ができて育てる喜びも知り、「お金だけでなく、心の満腹感」を仕事から得た。

 当時、職場では結婚や出産を機に退職する女性が大半だったが、ずっと働き続けたいと思っていた。32歳で職場結婚し、翌年、第1子を妊娠。育児休業中、復帰後は臨時職員にすると告げられた。「人生最大の苦痛」だった。

 それでも、家庭だけでなく社会の一員でありたかったし、「取引先の人たちは、正職員だろうと準職員だろうと私を私として見てくれている」と気付き、仕事に励んだ。面識のあった同牧場の柏葉晴良社長に声を掛けられ、2004年に転職した。

 「前の職場では過程を大事にしていたけれど、牧場は成果が全て」。そのギャップに、転職当初は戸惑いもあったが、「今の方がいい。仕事ってそういうことだと思います」。

 1人目のときも、牧場入社間もなく身ごもった2人目のときも、育休中は職場復帰する自分の姿を夢見て毎日を過ごした。「働くことは自分にとって活力。仕事でリフレッシュしているので、ノンストレスの状態で子供に向き合える」。今は小6と小1になった娘たちも、働く母親を応援してくれる。

日々に充実感
 「19歳から20歳になるのは嫌だったが、30代、40代を迎えるときは全然、嫌じゃなかった。きっと充実しているから」という。もちろんそれは、仕事だけでなく、家族の存在があってこそ。「自分らしく生きるには、社会で働く自分と、妻であり母である自分の両方が必要なんです」と力を込めた。(澤村真理子)  

 <女性の就業率>総務省の労働力調査によると、2010年度は全国46.3%に対し、道内は43%にとどまる。家庭や子供を持つ女性の働き口が少なく、結婚・出産を機に退職した人が復帰していない現状がある。管内で見ると、10年の国勢調査で、帯広市の15〜64歳の女性の就業率は62%だった。



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