特集
【十勝へのメッセージ−企業トップに聞く−】明治乳業 浅野茂太郎社長
十勝にゆかりの深い首都圏企業の代表に、十勝毎日新聞社東京支社長の永田耕司がインタビュー、経営方針や事業展開などを聞きます。(不定期掲載)
酪農・生乳 最大の供給基地
全国に十勝ブランド発信
「良い原料」への相乗効果生む
赤ちゃんや高齢者向けの市場対応/アジア展開も検討

あさの・しげたろう
1943年東京都生まれ。学習院大法学部卒。2003年に社長就任。明治ホールディングス副社長。
−明治乳業と北海道・十勝のかかわりは。
現在、北海道には8つの工場があり、そのうち十勝に3工場(十勝、十勝帯広、本別)があります。明治乳業は大正時代にできた会社で、戦前まで北海道に10工場と2つの牧場がありました。戦後は1954年に帯広(現・十勝帯広)工場が誕生し、チーズ製造を始めました。原料乳の約6割を北海道で調達しており、その中心は十勝。十勝は会社として思い入れのある土地です。
−業務推進に当たり、十勝の位置づけは。
酪農と乳業は車の両輪のような関係にあります。いかに地域に根ざすかが大切。十勝は生乳の最大の供給地、乳の価値を生かしたいろいろな事業を進めたい。チーズを中心とした「明治北海道十勝」シリーズには、太陽と水、草原、大地を表す4色のカラーラインが入ったロゴマークを採用しています。これからも自然に恵まれた十勝を生かす事業に取り組みます。
−今後の経営方針は。
牛乳、ヨーグルトなど既存商品はより強くし、ヨープレイなど新商品のラインナップを強化します。赤ちゃん用粉ミルクの商品づくりを進め、高齢者用の流動食で新しい市場に対応していきます。さらに明治製菓との経営統合効果が出るアイスクリームを強化するべく、新工場を大阪に建設しています。両者の力を合わせ、事業を成長させたい。
アジア展開も検討しています。中国、東南アジアなどの成長市場を中心に事業の拡大を推進します。加えて、品質を高める取り組みも行っています。北大で寄付研究講座を持ち、21世紀型の農畜産モデルを北海道に確立することを目的に、肥育方法や餌などを研究しています。
−十勝の可能性について。
十勝の自然、農産物、生乳を生かすことが大事。現在の事業を伸ばすことで、十勝の可能性が出てくると思います。新工場は設備を増強できる余地があり、チーズの種類を増やすことも可能です。本州から見ると十勝はあこがれの地。そのあこがれを実現するには地元産品をいかに製品化し、本州に届けるかが重要です。
−十勝へのメッセージを。
3年連続モンドセレクション最高金賞を受賞した明治北海道十勝カマンベールチーズをはじめとする十勝ブランド商品、明治北海道十勝オーバル(帯広の森屋内スピードスケート場)、CMなどいろいろな分野で十勝を発信し、全国へ十勝ブランドを広げていきます。それに元気づけられて十勝の人が良いものをどんどん作ることで、相乗効果が生まれると思います。一緒に頑張り、これからも良い原料を作ってほしい。
「明治北海道十勝カマンベールチーズ」
明治北海道十勝シリーズは、十勝の生乳を主原料に日本人の味覚に合わせた商品。軟らかく口溶けのよい食感が人気を集め、2010年モンドセレクションで3年連続最高金賞を受賞した。
明治乳業
1917年設立。本社は東京都江東区。資本金336億4000万円、従業員数は4531人(2009年3月31日現在)。08年度売上高は4814億5500万円(連結7113億9400万円)、経常利益は111億5000万円(同139億2300万円)。09年4月に明治ホールディングスを設立し、明治製菓と経営統合した。




