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【十勝で楽しむフットパス】 (下)新得・鉄道遺産に触れる

2010年07月08日 15時08分

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すすで黒くなり、緑に埋もれた新内隧道。時の流れを感じる

100年の歴史に思いはせ
 「NPO旧狩勝線を楽しむ会」(竹田英一理事長)で理事を務める増田秀則さんと新内駅を出発した。「こちらからは狩勝隧道(ずいどう)を少し過ぎるまでは上りが続きます」。見た目はなだらかだが「1キロ進むと25メートル上る急こう配で、半径180メートルの急カーブが連続する機関車にとっては難所でした」と教えてくれた。当時の写真には先頭で客車を引っ張るSL(蒸気機関車)と最後尾から列車を押すSLが写っている。

 標高は新内駅が334メートル、新内隧道は471メートル。標高差137メートルを約6キロのなだらかな坂にしてかけ上る。「途中で上りきれず止まってしまうこともあったようです。そんなときは新内駅まで戻り、再出発しなければだめだったそうです」。元機関士から聞いたという増田さんの裏話を聞き、当時の様子を想像しながら歩を進めた。

 線路跡の両側に側溝が掘られ側壁は石が組まれていた。「線路を敷設した明治時代に造られたと思います」と増田さん。今でもがっちり組まれている石にはこけがむし、時の流れを感じさせる。木漏れ日を浴びながら進み、高さ80メートル、長さ200メートルの土を盛って築かれた「新内沢の大築堤」を通り、この日のゴール、新内隧道へ。出発から2時間ほどがたっていた。

 新内隧道は延長124メートルで1902(明治35)年に完成。アーチ部分はレンガ積みで側壁は石組み。トンネル内は崩れていて現在は立ち入り禁止となっている。完成から100年以上たち、内側や入り口の壁は黒くなっていた。「SLの煙でなったんでしょうね」と増田さん。列車が走っていたころに思いをはせながら、心地よい汗を流した。
(文・平田幸嗣、写真・塩原真)

 NPO旧狩勝線を楽しむ会 旧狩勝線の歴史、鉄道遺産、旧あさかぜの寝台車、駅舎を保存・活用している。寝台車を改装して造った資料館や、新内駅のインフォメーションセンターを運営。同駅では保線用軌道自転車(足こぎトロッコ)を運行している。乗車料は大人500円。小学生・幼児300円。時間は午前9時半〜午後4時半。6〜9月は毎日運行している。ホームページはhttp://www.karikachi.org/

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