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【始動 米沢市政】(3)議会対策

2010年04月24日 15時27分

石井啓裕議長(中央)と安田正雄副議長(左)を訪ねた米沢則寿市長。「少数与党」で議会対応に不安が残る=21日午後1時、市議会議長室

<常に不安 少数与党の壁>

 「議会との会話を大切にしたい」

 21日午後、初登庁のセレモニーを目まぐるしく終えた米沢則寿市長は市議会議長室を訪ね、石井啓裕議長、安田正雄副議長にこう切り出した。
 民主などの支援を受けて当選した米沢市長だが議会(定数32)では少数与党を余儀なくされる。民主会派出身の安田副議長、市長選で個別に支持を受けた保守系議員を加えても過半数に届かない。米沢市長は議会対応に関し「どういうことが起きるのか分からない」と不安を漏らす。

明確な支持は7人
 市長選を経て市議会各会派(正副議長を除き30人)の勢力図は複雑になった。与党は米沢氏を明確に支持した民主・市民連合(6人)と青空会(1人)のみ。

 上野敏郎氏(前議長)を応援した清翔クラブ(6人)、公明(4人)、啓明会(1人)の3会派、市長選では不戦の共産(2人)は野党に回る見込みだ。新風21(6人)と未来創造クラブ(3人)は米沢、上野両氏で別れた。

 選挙戦のしこりが残っているのが、米沢、上野両氏に真っ二つに割れた新風21。小森唯永会長は選挙が終わり、再結束を呼び掛けた。ただ小森会長自身、自民を離党し米沢支持に回ったことから、上野氏を推した3人は「元通りというわけにいかない」と反発。現在も関係修復に向けて話し合いが続いている。

 周囲は「分裂を避けられたとしても議案採決のたびに内部調整に手間取るのでは」と予測。ある市の幹部は「大会派の1つが不安定になれば円滑な議会運営が揺らぐ」と案じる。

 市議補欠選で当選した神谷博之氏の動向も注視されている。神谷氏は故中川昭一氏の元秘書で、旧中川後援会の関係者らは「保守本流」としての活躍を期待。神谷氏擁立に尽力した荻原昭勝氏が会長を務める未来創造クと連携する方向となった。

 ただ未来創造クには大地系の市議も参加しており、当面は「1人会派」として米沢市政と対峙(たいじ)することも予想されている。いずれにしろ野党会派が増えることになれば、米沢市長の議会対応は難しくなる。

 与党基盤の脆弱(ぜいじゃく)さから、「市長は保守勢力に接近せざるを得ない」との見方も。自民系市議の1人は「経済人だった市長は保守志向も持っている。夏の参院選、次期衆院選をにらみ、米沢市長を民主サイドから遠のかせたい」との思惑も示唆する。

謙虚に徹するのみ
 民主・市民連合の野原一登会長は「米沢市長は全方位の『市民党』。与野党の対立構図は当てはまらない」と強調。別の民主系市議は「(旧社会党が支援した)高橋幹夫市政でも9人の少数与党。保守系会派には常に頭を下げて回った。謙虚に徹するのみ」と割り切る。

 砂川敏文前市長は議会との意思疎通に失敗、1期目には予算案削除という事態も招き、市政運営が停滞した。若さと行動力で「強力なリーダーシップ」を掲げる米沢市長。少数与党の壁を乗り越えられるのか、「市民党」の真価が問われる。(岩城由彦)

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