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【始動 米沢市政】(1)庁内体制
帯広市の米沢則寿市長が21日に初登庁、12年ぶりとなる新市政がスタートした。期待を受けて船出した「米沢丸」の現状の課題を探った。

初登庁し、特別職と握手を交わす米沢則寿市長(21日午前9時15分)
<幹部選び 手腕発揮の試金石>
「まったくの白紙。人物にもよる」
21日の新市長の就任記者会見。米沢則寿市長は、新体制の要となる副市長人事に関し明言を避けた。市役所を「働く集団」に変えるとしてきた米沢市長にとり、7月の幹部職人事は大きな初仕事になる。
当選後の19日、十勝毎日新聞社を訪れた際には「まず市役所の中を知りたい。同じ志、同じ理解を持ってもらえる人を選びたい」と述べた。新市長の判断を周囲は注目している。
与野党に顔利く人材
7月で任期満了を迎える市の特別職は道見英徳(66)、河合正廣(63)の両副市長。十勝環境複合事務組合の梶敏副組合長(63)も8月に任期満了となる。山本雅雄公営企業管理者(60)は2012年3月末、本迫哲教育長(61)、須賀重雄代表監査委員(60)は12年10月下旬まで任期はあるがトップ交代に伴い進退うかがいを出すのは基本だ。
市議会が「少数与党」という事情もあり、民間出身で庁内人脈に乏しい米沢市長のわきを固める特別職人事は大きな意味を持つ。政策の柱とする食の産学官連携強化による「フードバレーとかち構想」の推進に向けて、与野党に顔が利く人材が求められる。市政刷新を打ち出せるフレッシュなイメージも重要だ。
ただ、ここ数年間の団塊世代の大量退職で庁内の「適任者」は豊富とは言えない。12年間続いた砂川敏文市政の下で世代交代が進み全体的に「小粒」にもなっている。現有メンバーでは前田正明政策推進部長(53)、西田譲総務部長(56)の主要2部長、佐藤秀樹市民環境部長(59)、佐藤好則保健福祉部長(56)らが軸になるとの観測が流れている。
一方では現特別職の中から起用する案も根強い。このほか副市長(2人)の定数変更や民間登用の可能性がくすぶり、「ウルトラC」として民主サイドに人脈を持つ元部長職の登用もまことしやかにささやかれている。
民主前面なら反発も
特別職人事をめぐるさまざまな観測に、市議会野党に転じた清翔クラブの鈴木孝昌会長は「新人だから刷新するのが普通だし新市長は民主幹部と相談するのだろう。しかし政党色が強く出すぎればどうなるか」とけん制する。庁内からも「民主が前面に出れば反発が生まれる。保守系に細心の注意を払わなければ無用の軋轢(あつれき)を生む」と案じる声が漏れる。
与党の民主・市民連合の野原一登会長は「(人事は)あくまでも市長本人が決めること」と語り、表面上「人事介入」は避けるスタンスを示唆。
民主党十勝幹事長の鈴木仁志市議は「市民に提示したフードバレーとかちなどの政策をいかに実行できる布陣にできるかどうかだ」と語り、新市長の政策遂行を第一とする考えを示す。
「市政を変える」と選挙戦で訴え続けた米沢市長。米沢市長に投じた市民は経営・国際感覚に期待した。その経営手腕を自治体経営でも発揮できるのか、7月に固まる新しい庁内体制がひとつの試金石となる。(中津川甫)




