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【走る 2010帯広市長選】<上>

2010年03月12日 15時24分

 帯広市長選の告示まで1カ月を切った。市内を駆け巡る米沢則寿氏(54)=民主推薦、会社役員=、上野敏郎氏(62)=自民推薦、前市議会議長=の前哨戦をリポートする。


1人でも多くに理念を伝えるため、積極的に訪問活動を展開する米沢則寿氏(10日午後7時ごろ、帯広市内、折原徹也撮影)

米沢 則寿氏(54)=民主推薦、会社役員

知名度向上へ1日20カ所
素人組織支える民主のノウハウ

 「子供や車いすの『100センチの目線』で市民参加できるまちづくりを進める」

 「管内の町村長より汗をかき、市職員には思い切って背中を見せて意識改革を促したい。一生懸命やる」

 7日午後、帯広市内の個人宅で開いた“お茶懇”(お茶の間懇談会)。集まったのはほとんどが初対面の高齢者だ。穏やかに、時に熱っぽくまちづくりへの思いを語る米沢則寿氏の言葉に参加者は徐々に引き込まれた。

 「熱意を感じ、思いが伝わった。さわやかだ。頑張ってほしい」−。70代の男性はがっちりと握手を交わした。

 「相手(上野敏郎氏)に比べて運動展開が遅いとおしかりをいただく事も多々ある」と連合後援会の高橋功一会長。初動の遅れを認めつつ、叱責(しっせき)は無名の新人に寄せる期待の裏返しだと前向きに受け止める。

 知名度の向上、人柄の浸透を目指して企業の朝礼に。日中も各地の集会を回り、夕方には再び企業終礼に。1日に訪ねる場所は20カ所近くに上る。後援会人脈を駆使し、企業訪問やお茶懇の約束を取り付けてきた。後援会は「素人集団」の感もぬぐえないが、陰で支えるのが選挙のノウハウに富む民主・連合だ。

 「一党一派に属さない市民党」の立場を尊重しながらも、組織力で米沢氏を各方面に紹介、後援会の日程調整や効率的な運動展開に向けてのアドバイスなど、後方から強力に支援する。ある民主党関係者は「われわれでは接点の無かった企業にもどんどん入っていける」と強調、米沢氏個人のカラーとの相乗効果を実感している。

 海外経験豊富な企業経営者。陣営では当初、その経歴から逆に冷徹なイメージを持たれてしまうのではないかと懸念したが、故郷に寄せる思いを織り交ぜた演説を聞き、不安はいつしか消えていった。最大の課題は知名度。米沢氏本人も「18歳で故郷を離れ知名度の無さを実感している」と語り、焦りを感じ始めている。

 現在は政策発表の最終調整段階。「各推薦団体の立場もあるが、票欲しさに市民党の軸がぶれてはきちっとした市政運営はできない。政策は米沢の情熱や思いが伝わるものに仕上げる」と松原信一幹事長。当面は企業訪問やお茶懇中心に理念の定着に努め、徐々に街頭演説にも乗り出す構え。不特定多数に支持を広げるため、政策発表をひとつのポイントに挙げている。(帯広市長選取材班)

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