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【年間キャンペーン 350万市場への道】第2部 十勝の現状と課題−4−

2010年03月01日 15時04分

十勝支庁が昨年10月、道全調理師会帯広支部と共催した食観光フォーラム(帯広市内の北海道ホテル。右から十勝おびひろ枝豆サラダ麺地域活性化協議会の工藤一幸会長、十勝芽室コーン炒飯地域活性化協議会の高橋広明会長、左は小林支部長)

行政

求められる連携と行動力

 「高速交通ネットワークで結ばれる道東の拠点『十勝』」

 2008年10月、十勝支庁は向こう10年間程度を見据えた政策展開方針を掲げた。同支庁は「道東道全通で交流人口の増加は道内他地域をしのぐ」と確信する。08年度から4年計画で「『食の王国とかち』道東道を活(い)かした食観光推進事業」を独自展開、これまで2回のフォーラム(一般公開)も開催した。

支庁「最優先で」
 道十勝管内商工会連合会、道菓子工業組合十勝支部、十勝観光連盟など民間の関係者を巻き込み、月1回のペースで毎回15人前後が活発な意見を交わす。中でも目を引くのは道全調理師会帯広支部(小林利春支部長)の参加だ。

 同支庁商工労働観光課の青田善弘係長は「食観光は情報発信より先にメニューを磨く必要がある。現場の調理師の協力は不可欠」と強調する。

 同支部では地元農産物別の収穫量を把握、道外移出が少なく調達の容易な原料を使った新メニューを練る。豆王国・十勝をアピールする「豆腐店マップ」の作製アイデアも持ち上がっている。

 民間、特に異業種間の連携は利害関係が絡む場面もあり、長期的な視点で多産業に目配りできる行政の主導は心強い。小林支部長は「支部としても地産地消を促す取り組みを検討していたところ。支庁の誘いに迷わず乗ることを決めた」と振り返る。

 竹林孝支庁長は「高速道を地域振興の要とする庁内セクションを設けたい」と一層の体制強化を示唆。各支庁が特色ある民間活動を支援する「地域政策総合補助金」の採択でも「道東道関連の取り組みは最優先」と明言する。

町職員が呼び掛け
 高速道で釧路とも直結することになる本別町は11年度からの第6次総合計画で、まちぐるみのインフラ活用を盛り込む。日勝峠(国道274号)の需要減で市街地衰退が懸念される清水町では、若手職員が飲食業、観光業などの民間有志に呼び掛け協議会を発足。新ご当地グルメの商品化で食観光の確立を目指す。

 帯広市も昨年2月、民間の協力を得て産業振興ビジョンを策定、道央への商圏拡大や官民一体の観光客誘致などを掲げるが、問われるのは「十勝の母都市」たるリーダーシップ。同支庁に任せ切りに映る市の姿勢に、管内の行政関係者は「町村の購買力を吸収している帯広は余裕がある」と皮肉を浴びせる。

 「350万市場への道」を切り開くのは十勝共通の課題。産業界を引っ張る市町村の連携と行動力が求められている。
(関坂典生、岩城由彦)
◆  ◆  ◆
 次回は、1日午後7時から本別町で開かれる「道東道全通に向けた地域戦略シンポジウム」の基調講演とパネルディスカッションの採録を掲載します。

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