HOME 特集 【検証 2010帯広市予算】<上>“積極型”
   |  twitter |

特集

【検証 2010帯広市予算】<上>“積極型”

2010年02月20日 14時57分

 帯広市は19日、2010年度の予算案(骨格)を発表した。砂川敏文市長の最後の編成となり、新市政につながる予算案を検証する。


新年度予算案を説明する砂川敏文市長。財政難と義務的経費増の「二重苦」に苦心した

政権交代 財政を圧迫
膨らむ負担に苦心

 「政権交代の影響は考えていた以上だった。地方負担が増えて経常収支比率が悪化するのは不満だ」

 19日の帯広市の記者会見。今期で勇退する砂川敏文市長は最後の予算編成を振り返り、「不満」を口にした。政策的経費を除いた骨格編成だが、一般会計は昨年度当初を約12億5500万円上回った。政権交代に伴う国の制度変更が要因だった。

 新政権の目玉施策の子ども手当。来年度の市内対象者は2万人で、総額で26億5000万円余り。現行の児童手当対象児を約6000人も上回る。低所得者や障害者を対象にした障害、医療支援の新制度にも市負担が生じた。

民生費18%増市税は3%減
 「『コンクリートから人へ』は自治体財政を圧迫させる」と財政担当者。加えて景気低迷や雇用悪化による生活保護費は膨らみ続け、民生費は今年度当初より17.9%増え、構成比は歳出全体の3割を超えた。市財政の硬直化を加速させている。

 これに対し、歳入は厳しい見通しが続く。市税は今年度当初と比較し3.1%減の210億8900万円余り。08年度決算と比較して市民税収入は個人が3億3000万円、法人は3億2000万円の減収を見込んだ。10月のたばこ税増税(6300万円程度の増収見込み)は“焼け石に水”の状態となっている。

 一方、「借金」の市債残高は、今年度末で950億8655万円の見込み。前年度末より約6500万円の増加だ。「貯金」の財政調整基金は08年度末とほぼ同額の約4億5600万円。除雪費などは国の補正予算を組み替えて対応したが、臨時財源は心もとない状態が続いている。

 ここで問題になるのが市長改選との兼ね合い。現職の勇退で市政刷新が確定しているが、肝心の財源が乏しく、新リーダーは船出早々やり繰りを強いられることに。

政策経費も…配分は未知数
 財政当局は新年度予算の編成に当たり、普通交付税と特別交付税を合わせた約10億円弱を6月補正の政策経費として温存した。ただ特交は災害時などの緊急財源となり、新市長が自由に使える財源は限られる。義務的経費増という不安要因もあり、「新市長がどれだけカラーを出した予算配分をできるのかは未知数」との声が漏れる。

 来年度からは新総合計画がスタート、環境モデル都市関連事業も本格化するが、骨格編成の当初予算に関連事業は盛り込まれなかった。市側は「国の補助事業の活用を検討する」とだけ繰り返す。

 帯広の転換点となる2010年。しかし不透明な財政見通しにとらわれ、明確な将来図を描けないまま砂川市長は退場することになった。

 市議会野党の野原一登市議(民主・市民連合)は「財源が厳しいといって事業の継続だけなら誰でもできる。新しいリーダーは限られた財源の中で、いかに大きな将来戦略を描けるかが問われるだろう」と話している。(原山知寿子)

6~12時 12~18時
13日の十勝の天気
最高気温
-2℃
最低気温
-15℃

十勝毎日新聞に掲載された全19市町村の話題や
お知らせなどを、地域の皆様や十勝を離れて暮らす方々にふるさと情報としてお伝えします。

無料メール配信中     登録数6000 件突破

今、なぜ「かちまい」…
ご購読のお申し込み