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【ようこそ野鳥の宝庫へ 十勝川ワシフェスタ】(中)

2009年12月16日 15時56分


鳥たちの魅力 眼前で

白い霧がうっすらとかかり、幻想的な雰囲気の中で行われた十勝川ワシ観察クルーズ(6日)

 みぞれ交じりの雪となった今月6日、ゴムボートで十勝川を下りながらオオワシなどを観察するクルーズの定期運航が始まった。悪天候で午前の実施が午後からとなり、一般参加者はシンガポールからの旅行会社の関係者4人のみとなったが、報道関係者が乗った1艇と合わせて2艇で出発した。

独特の静けさの中 観察クルーズへ
 川霧が発生する幻想的な雰囲気の中、一行は千代田えん堤下流から千代田大橋までの約6キロを下った。約1時間の内容で、オジロワシ4羽を確認した。最終地点に近い猿別川との合流地点では、つがいのタンチョウと遭遇。目の前で悠然と飛び立つ姿に、初めて見たシンガポールの参加者は感動から思わずため息を漏らした。

 ガイドを務めた日本野鳥の会十勝支部幹事の千嶋淳さん(33)は「川には独特の静けさがある。川霧も雰囲気があった。見慣れた地上からではなく、水上からの視界はとても新鮮。ワシは少なかったが、冬の河原に集まる野鳥を観察するだけでも感激する」と話す。

 この日も、ボートの真上を、本州ではめったに見ることのできないホオジロガモの大群が「ヒュルルルル…」と透き通った羽音を響かせながら横切った。河原の水生昆虫を狙ってやって来る小鳥たちも魅力的。黒い顔に白のまゆが特徴で、川の上流、中流で見られるセグロセキレイは日本固有種で、「本州や外国から来たバードウオッチャーは、地域特有の鳥がこれだけ集まることに興奮する」(千嶋さん)という。

 野鳥専門のガイドが同乗する「十勝川ワシ観察クルーズ」は、音更町十勝川温泉でアウトドア体験を提供する十勝ネイチャーセンターと協力して実施。知床では船の流氷クルーズが有名だが、ゴムボートで川下りをしながらワシを見るのは「日本でおそらく十勝川が唯一」(同十勝支部)だ。

専門家同士が協力
高まる自然の価値

 年中凍らず、穏やかな流れが特徴の十勝川は、冬でも川下りをするのに最適。同センターのチーフガイド相田健志さん(36)も「自然ガイドとしての自負はあるが、野鳥専門家が生態や価値を含めて説明してくれることで、より魅力が増す」という。川を知り尽くしたインストラクターと野鳥の専門家が手を組み、十勝川の自然の価値をさらに高めることに成功した。

 クルーズはこの後、23日と27日、1月10、17、24、31日に行われる。午前9時半〜正午。料金6800円。申し込みは同センター(0155-32-6116)へ。(酒井花)

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