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【1票に願う 〜生活者の視点〜】(3)年金と医療

2009年08月21日 15時15分

「老後の安心」は政治の責任

年金別支給表を見ながら低年金にため息をつく。「最低保障年金制度の創設を」と訴える

生活保護基準以下の年金…
 「生活保護基準を下回るほど年金が少ない。どう生活したらいいのか…」。帯広市内の無職男性(85)は年金別支給表を見ながらため息をつく。

 農業者年金、厚生年金、国民年金の3種類を合わせても年額約80万円。月平均だと6万6000円程度。息子夫婦と同居しているが、全面的に援助してもらうのも気が引ける。年金だけでは生活できず、足りない分は現役時代の貯金を取り崩している。しかし「蓄えはいつまでも続くものではない」。

 小泉構造改革で社会保障費が削減されてきた一方、今衆院選で各政党は社会保障の充実を打ち出している。「聞こえはいいが、年金不安は高まるばかり。充実のための財源は消費税増税だ。弱い者いじめの増税はしてほしくない」。憲法25条は「国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む」と生存権について規定しており、「最低保障年金制度の創設を」と訴える。

負担増える医療費
 高齢者にとって切実なのは年金問題だけではない。市内の無職男性(80)は「年金は減らされ、後期高齢者医療制度の導入で医療費は増えるばかり」と憤る。「医者にかかれないという低所得者が増えている。高齢者に『早く死ね』と言っているようなものだ」と悔しがる。

 この男性は国保での医療費の窓口負担は1割だったが、昨年度から始まった同制度で負担割合が増え、現在は3割に。「75歳以上で唐突に線引きされた上、悪い方向に改悪されていった」

 妻(79)と2人暮らしで収入は年金のみ。妻の医療費負担も3割。2人とも月に1回通院しており、検査などで2人合わせて1回につき1万円以上の出費もあるという。医療費負担増が生活に重くのしかかる。

 全日本年金者組合十勝支部(内田豊支部長)の組合員として、同制度の中止・撤回を求める運動にもかかわってきた。「後期高齢者医療制度は廃止し、75歳以上の医療費は無料にすべきだ。老後の安全・安心を守るのが政治の責任」と言い切る。

 命を脅かすかのような政治に十勝でも高齢者の不満は頂点に達しつつある。あらゆる歳出を点検し無駄を省き、弱者に手厚い政策の確立が急務となっている。
(山崎大和)

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