特集
「絵画と写真の交差 印象派誕生の軌跡」対談◆下
2009年02月21日 13時08分
コンセプト持つ大切さを
戸張氏 原点確認し新たなエネルギー
瀧川氏 「漁師の娘」は勉強になる作品

ブーグローの「漁師の娘」について語る瀧川さん

戸張 私が学んだことは「写真は意味なく無駄に大きくする必要はない。小さくても十分訴える効果がある」ということ。当時はネガを印画紙に密着させて焼き付けしていた。引き伸ばしは不可能で、大きな作品は作れなかったが、逆にその方が奥深い画像になる。コンセプトがしっかりしていれば、大きくしてごまかす必要はないということだ。また、写真の額は絵画に比べて重厚さに欠けるが、あらためて写真を展示する上で額装の重要性を感じた。
瀧川 コンセプトをしっかり持つということは絵画にも同じことが言える。ただ先人の模倣ではなかなか世に出られない。現代アートのように、しっかりとしたコンセプトを持って、他人のやらないこと、ちょっと変わったこと、工夫がなければならない。そんな世界に入っていくのではないか。
戸張 芸術性を追求すれば、必ず壁にぶち当たるときがある。そういったときは原点に学ぶことが大切だと思っている。自分も写真家として歩む中で、多くの先人たちのアイデアや発想、作品、精神性に学び、影響を受けることで乗り越えられた。今回の作品展は写真家としての原点、自分のスタンスを確認する上で、新たなエネルギーをもらえた感じがする。今回の展覧会は写真に興味のある人、写真を趣味としている人、そして将来写真家を目指している若い人たちにはぜひ見ておいてほしい展覧会だ。
(おわり)
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