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特集

「絵画と写真の交差 印象派誕生の軌跡」私の見方◆下

2009年02月15日 14時04分

小笠原洋子さん(67)=帯広市在住
「睡蓮」微妙な明暗表現

 写真が世の中に誕生したことにより、印象派の画家、人々の絵に対する見方が塗り替えられたことがよく分かる展覧会だと思います。それまでは人が目で見たものしか信じられない時代でしたが、写真を巧みに取り入れ、さらにそれを臨場感あふれる芸術性の深いものにしていったのですね。

 画家たちは「光と影」や遠近法の巧みさに加え、写真の画像から瞬間の形態や忠実な写実主義に徹し、奥深い作品へと追求していきました。「踊り子」で有名なエドガー・ドガは、写真をどん欲に求めた姿勢が伝わり、明確にそのことが理解できました。写真に近づけたいという思いから、さらに写真より深い作品にしてしまう、すごい画家だと思います。

 今回の展覧会で私が一番ひかれたのが、このモネの「睡蓮」です。この絵画は色調が狭く華美な色を使っていないにもかかわらず、光の揺らぎ、水面の動きを実にうまく描きあげています。微妙な明暗を表現し、独自の世界で写真を超えた作家だからこそ、私たちの心を揺さぶるのではないでしょうか。

 <プロフィル>
1984年、平原社美術協会賞受賞、93年二紀展初出品で以降13回入選。2003年から3年連続で道展佳作賞、06年道展会友。帯広美術館ボランティア「しらかばの会」会長。

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