特集
【更別村 地域の懸け橋 「サラリ」始動】(下)
2008年12月04日 16時32分
膨らむ期待
人から人へ最後は店へ
会員拡大へ地道に努力

景気後退などで厳しさが増す更別市街地。商店街のサラリへの期待も大きい
農閑期に農村部100戸訪問
NPO法人どんぐり村サラリによると、現在、正会員は165人おり、今年度(10月1日−来年9月30日)中に300人を目指す。会員拡大に向け、同法人の役員は既に市街地の約200戸を戸別に回り、趣旨説明を行った。今後、農閑期に入った農村部も100戸を訪問する予定で、地道な努力が続く。
広瀬孝志理事長は「ボランティアをしてほしい人を掘り起こし、サラリ券が人から人へたくさん渡っていくようにしたい」と力を込める。
全店舗が協力「地元にお客を」
サラリは村内での買い物や村民税などの税金、住宅・水道などの各種使用料にも使える。買い物には全店舗に当たる45店舗の協力を得た。
しかし、同法人のルールでは店側がサラリ券を事務局で資金決済する場合、2%の手数料を支払う必要がある。サラリ券とは別に、更別どんぐりスタンプ会が発行する「どんぐり商品券」も換金時に店側が2%を負担しており、「手数料負担は苦しい」との声も一部店舗から噴出した。
そこで、村商工会はサラリ券について3年間に限り、2%分の助成を決定した。サラリの定着を図る狙いと、地元商店街の経営の厳しさに配慮した措置だ。
不景気の影響で、村内の商店は青息吐息だ。ある店主は「村外の大型店に客を奪われ、ここ数年、売り上げは落ち込んでいる。従業員の給料を抑えるなど、経費削減でしのいでいる店も多い」と説明。その分、「村内でしか使えないサラリの活用で、お客が地元に戻って来てほしい」と、新たな政策ツールとして期待する。
「ボランティアは暮らしの質を良くするもの。地域内でサラリがぼろぼろになるまで使い、最後は商店街で何か買ってほしい」。11月25日、同法人の第1回通常総会(村社会福祉センター)のあいさつの中で、サラリ導入に尽力した赤津寛一郎村商工会長は期待感をにじませた。
「更・別・人・ニ・利・ア・リ」−。サラリのキャッチフレーズの具現化は、始まったばかりだ。地域通貨事業に詳しい旭川大学経済学部の吉地望准教授は「サラリは地域コミュニティーを紡ぐとともに、商店街再生を可能にする両方の可能性を持ったモデルケースとなる」と期待を寄せる。
(山崎大和)
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