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第2障害を2番手で降りて難なく逆転、ゴールを目指すカネサブラック(松田道明騎手) 松井きゅう舎 古馬重賞完全制覇に王手 今季ばんえい十勝の重賞優勝馬による頂上決戦「第31回チャンピオンカップ(BG2)」が2月28日に帯広競馬場で行われ、1番人気の2009年NAR(地方競馬全国協会)最優秀馬カネサブラック=牡8歳、松井浩文調教師、松田道明騎手、馬主はトーヨーファーム(渡島管内八雲町・工東哲夫東陽建設会長)、生産者は旭川・坂井牧場=が“後の先”を取る作戦で2番手で第2障害を降りてから見事に逆転、驚異の今季5勝目を挙げた。松井きゅう舎はこれで、牝馬限定を除く今季ばんえい十勝の古馬重賞路線の完全制覇に王手を掛けた。馬場水分2.8%、勝ち時計は2分14秒9。激烈な2位争いはライデンロック(牡5歳、岡田定一調教師、安部憲二騎手)が0.3秒差でオレワスゴイ(同、皆川公二調教師、大口泰史騎手)を制した。 (2)カネサブラックは前半、(8)ライデンロックを意識しながら道中(第2障害まで)も先に仕掛け、プレッシャーを掛けた。5回の休みを刻んで障害下に到着。先行逃げ切りを図る(1)エンジュオウカン(牝9歳、久田守調教師、鈴木恵介騎手)が真っ先に障害に挑むが途中停止。(8)に続いて(2)が障害をクリアするが、(8)はゴール前約30メートルで止まり逆転に成功。(2)もゴール前で詰まるが立て直して勝利。 2番手争いは(3)フクイズミ(牝9歳、松井浩文調教師、尾ケ瀬馨騎手)が得意の末脚でトップに迫ったがゴール前10メートルでひざをつきストップ。(8)が2度目の息を入れる間に(6)オレワスゴイが浮上したがこれもゴール前で詰まり、きん差で(8)が差し切り2着入りを果たした。フクイズミは4着だった。(横田光俊) ![]() 驚異の今季重賞5勝目を挙げたカネサブラック(馬の右が松井浩文調教師) 調教、騎乗に勝利の方程式 松井師、松田騎手の強力コンビ カネサブラックは神経質で繊細な馬だ。「調教はだれにも触らせない」と松井浩文調教師が自ら行う。「普段はおとなしいが、レースになると自分の力以上のことをする。(これを理解している)松田騎手の腕が必要」(同調教師)と松井調教師・松田騎手の強力コンビが成り立つ。 調教の繊細さは今季の体重の増減が1033〜1054キロと21キロの間に収まっていることで分かる。「きつくするときにはやるが、疲れが出てきたら緩める。無理をするとそれをやってしまう馬だから」(同師)。松田騎手は「松井師が完ぺきに仕上げてくれる。『こうしたい』と思ったら、その通りにできる馬だ」と勝利の方程式を描ける。 今回の相手の一番手は(8)ライデンロック。「先に仕掛けて先に行かせた」。第2障害を先に行かせ、止まったところで逆転する作戦。(8)に続いて障害を降り、意図した通りに(8)が詰まった。一気にゴールを目指した。先にやらせて、その後に取る。「後の先」を見事に取った。 勝利騎手インタビューで松田騎手は珍しく「最後に言わせてください。(馬主の)工東会長、ありがとうございました!」。カネサブラックはこのコンビで今季13戦9勝、うち重賞は岩見沢記念、北見記念の連勝も含めて5勝。「波に乗って(最高峰レース・3月28日の)ばんえい記念も勝ちたい」(同騎手)という意欲の表れだ。 ![]() 「次は、ばんえい記念の勝利を」と宣言する松田道明騎手 松井きゅう舎にとっても、牝馬限定を除く古馬重賞(今季全9戦)をカネサブラック5勝、フクイズミ3勝ですでに8勝。完全制覇に王手を掛けた。ばんえい記念での偉業達成に向けて「1トンのそりとなればまずトモエパワー(牡10歳)、カネサブラックも照準を合わせる。フクイズミも十分に行ける」と最強トリオで1カ月後の大一番を取りにいく。 |
