2008年3月28日(金)
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松浦武四郎
(松浦武四郎記念館提供)




松浦武四郎資料 重文に
「十勝日誌」など1503点

文化庁 「地誌、アイヌ史研究に重要」

 江戸末期の蝦夷地の地誌やアイヌ民族の暮らしを克明に調べ、「北海道」の名付け親としても知られる松浦武四郎(1818−88年)にかかわる資料1503点がこのほど、国の重要文化財(重文)に指定されることが決まった。この中には「戊午(ぼご)東西蝦夷山川地理取調日誌」(戊午日誌)、「十勝日誌」など、十勝にかかわりの深いものも多く、研究者らには喜びが広まっている。
(大笹健郎)

国の重要文化財に指定された「十勝日誌」
(松浦武四郎記念館提供)
 重文指定は21日の国の文化審議会で答申。文化庁は「幕末から明治初年の北海道の歴史、地誌やアイヌ史研究等に重要」と理由を挙げている。

 指定される資料はすべて武四郎の出身地、三重県松阪市(旧三雲町)にある「松浦武四郎記念館」所蔵のもの。うち約70点は、2004年に道立帯広美術館で開催された「松浦武四郎−時代と人びと−」でも展示され、関心を集めた。

 武四郎は1858年に最後の蝦夷地調査を行い、結果は戊午日誌61冊にまとめられた。この中の十勝に関する部分を抜き出し、読みやすく手を加えた紀行文が「十勝日誌」としてのちに出版された。また、調査記録や出版物で当時のアイヌ民族の生活文化を紹介、松前藩や商人のアイヌ民族に対する横暴について批判した。

 戊午日誌の記述から野営地を分析し、1987年に新得町内に記念碑「松浦武四郎野宿之地」を建てた新得町郷土史研究会(齊藤仁会長)の野呂己之松元会長は「北海道内陸の調査やアイヌ民族に関する記録など、武四郎の業績は重文に値すると思っていた。私たちもうれしい」と喜ぶ。

 また、「北海道国郡検討図」(北海道ホテル所有、北海道開拓記念館に寄託)の原図「東西蝦夷山川地理取調図」も今回の指定に含まれる。「武四郎記念館」所蔵資料が対象のため同検討図は指定に含まれていないが、同開拓記念館では「全国の武四郎関連資料が改めて注目される機会になる」(三浦泰之学芸員)と期待している。

 今年は武四郎の最後の蝦夷地調査から150年、生誕190年、没後120年の節目にも当たり、松阪市では記念事業を展開している。

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